「一人でやるの? ママと一緒がいい」
そう言って、自分でやることとポイント配分を書き直して、私に見せにきた娘。
正直、うれしいような、戸惑うような気持ちで受け取りました。
ところが、その紙に「35P」と書かれているのが目に入って、なんだか急にカチンときてしまったんです。
「35Pなんて設定してない!もういいよ」
思わず、そう怒ってしまいました。
どうして、あんなに強く反応してしまったのか。
あとから振り返るほど、自分の感情の波に驚かされました。
この出来事をきっかけに、自分の中にあった想いや思い込みに気づいたんです。
私自身の体験として、こんなときどうしたらよかったのか、少しずつ整理してみたいと思います。
🌿 Step 1|あのとき感じたモヤモヤを言葉にしてみる
娘が見せてきた紙に「35P」と書かれていた瞬間、
「勝手に変えたの?」「私の想い、伝わってなかったの?」
そんな気持ちが渦を巻いて、思わず怒ってしまったんだと思います。
あらためて自分に問いかけてみたら、その正体は“悲しさ”でした。
娘のことを一生懸命考えて決めたルール。
それを無視されたような気がして、切なくなったのです。
とはいえ、子育ての中で「思いどおりに伝わらない」ことなんて、日常茶飯事ですよね。だからこそ、まず自分の感情を言葉にしてみることが大切だと感じました。
💡すぐにできる3つの具体例:
- 「なんでこんな気持ちになったんだろう?」と自分に問いかける
- ノートに短い言葉で感情を書き出してみる(例:悲しい、がっかり、むなしい)
- 「それって、本当はどうしてだった?」と心の奥にある想いを探る
🌿 Step 2|悲しさの奥にあったほんとうの気持ち
「悲しい」という感情の奥には、「期待」がありました。
たとえば——
・娘のために一生懸命考えて作ったルールだから、大切にしてほしかった
・尊重してくれると思っていた
・私の“がんばり”が伝わっていると信じていた
でも現実は、娘なりに工夫して持ってきてくれたものを、私は頭ごなしに否定してしまった。
結果、娘の「ママと一緒がいい」という想いまで遠ざけてしまったのかもしれません。
💡すぐにできる3つの具体例:
- 「本当はどうしてほしかったのか?」と、自分に問いかける
- 家族とのやりとりの中でモヤモヤした場面を思い出し、書き出してみる
- 過去の「ありがとう」「うれしかった」出来事と比べて、違いを見つける
🌿 Step 3|どう伝えたらよかったんだろう?
怒ってしまったあと、「こう言えたらよかったな」と思い浮かんだ言葉があります。
「あのね、35Pって見えたときにちょっと驚いちゃったの。ママ、一生懸命考えて作ったから、勝手に変えちゃったのかなって寂しかったんだよ」
この言葉には、責める気持ちはありません。
ただ「私は、こう感じたよ」という気持ちを素直に伝えただけ。
でも、これだけでずいぶん空気がやわらかくなる気がします。
あのとき、私が娘に怒ったのは、実は「寂しかったから」なんだと気づいてから、気持ちがラクになりました。
💡すぐにできる3つの具体例:
- 怒りを感じたら、まず何も言わない
- 後でやる宿題にする
- 一人になった時にさっきの怒りの感情を深掘りする
🌿 Step 4|「Iメッセージ」で気持ちを届けてみよう
感情がこみ上げたとき、つい「なんで勝手なことするの!」「話聞いてないでしょ!」と、相手を責める言い方になってしまいがちです(YOUメッセージ。相手が主体)。
でもそれでは、お互いに傷つけ合うだけ。
だからこそ、
「私は〇〇だったから、△△って感じたよ」
という“Iメッセージ”(自分が主体)で伝えることで、相手を責めずに自分の気持ちを守りながら話すことができるのです。
これは、子どもとのコミュニケーションだけでなく、夫婦や職場の人間関係でも、とても効果があります。
💡すぐにできる3つの具体例:
- 「勝手に変えられた」→「決めたことを大切にしたかった」
- 「話を聞いてくれなかった」→「私の気持ちも知ってほしかった」
- 「またやってないじゃん」→「やってくれてたら、助かるなって思ったよ」
怒ってしまった日でも、そこに気づくことで私も少しずつ変わることができてきました。
今では、感情を言葉にしてから伝えるだけで、娘との会話がスムーズになったように感じます。
完璧じゃなくていい。怒ってしまった日もあっていい。
でも、その先で気持ちを整えなおして向き合えるようになることが、いちばん大切なんだと思います。
あなたの気持ちが、やさしく伝わりますように。
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