子どもが「ママをひとりじめしたい」と言ったら?上の子との“ふたり時間”のすすめ

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「ママをひとりじめしたい」と言ったら?

上の子との“ふたり時間”のすすめ

「ママと二人で!」に隠された子どものサインとは?

「ママと二人でご飯食べたい!」
そんなふうに、子どもから言われたことはありませんか?

私がその言葉を最初に聞いたのは、
娘が5歳のころ。
1歳半の弟もいて、私の手がどうしても足りない時期でした。

きょうだいがいると、ママの時間も気持ちもどうしても分散されてしまいますよね。
毎日てんてこまいで、つい「きょうだい仲良く」が口ぐせに。
だけど、ある日娘がぽつりとこぼした 「ママと二人でご飯食べたい」 のひとことが、私の心にズンと響いたんです。

その時は、思わず 「ママはみんなと食べたいな」 と返してしまいました。
でも、そのあと娘がふくれっ面になったのを見て、
「私はいま大事な気持ちを受け止め損ねたかもしれない」
と気づきました。

それからというもの、
「ママを独り占めしたい」という小さなサインを見逃さないように心がけています。


子どもが「ママと二人で」と言うとき、何が起きているの?

きょうだいの中で「ママを独り占めしたい」気持ち

下の子が生まれると、上の子はとてもがんばります。

「お姉ちゃん(お兄ちゃん)なんだから」と言われたり、
自分でできることは先に済ませたり。
私自身、そんな娘の姿を見て、よく「すごいね」と声をかけていました。

でもあるときふと、
「この子は “がんばってること” に気づいてほしいんじゃなくて、
“甘えたい気持ち” に気づいてほしいのかもしれない」
と思ったんです。

私たち大人も、誰かにやさしくされたいとき、つい「大丈夫だよ」と笑ってしまうこと、ありますよね。
子どもも同じです。
だからこそ、そんなふうに 「ママと二人がいい」 と言えたときには、
小さな勇気が込められているのだと思います。

娘のひとことで気づいた“愛情のサイン”

ある日、娘が言いました:

「ママと二人でご飯食べる!
パパとレン(弟)はあっちで食べて!」

私は思わず、
「ママはみんなと食べたいなぁ」
と言ってしまいました。
でも、その後の娘のとんがった口を見て、反省しました。

怒ったり泣いたりするわけじゃないけれど、
じんわりとにじむようなさみしさ。

「二人で食べたいんだね」とまずは言ってあげるだけで、
きっと娘の気持ちはスッと受け止められたのかもしれません。


ママの返し方で、子どもの心は変わる

「でもママはみんなと…」は無意識の否定?

「でもね、」という返し。
これはついやってしまいがちだけど、
子どもの気持ちを否定してしまう言葉にもなります。

たとえば、
「お仕事休みたいなあ」と口にしたときに、
「でも忙しいしね」と言われたら、ちょっとがっかりしませんか?

子どもにとって 「ママをひとりじめしたい」 は、
ちょっとしたワガママではなく、
大切な心の表現なんですよね。

受けとめるだけで子どもは満たされる

だからまずは、こんなふうに言ってみてください。

「ママとふたりで食べたいんだね。うれしいな」

それだけで、子どもの目がパッと明るくなるのを感じられるはずです。

具体的な工夫としては、たとえば、
「週に一度だけ、ふたりでおやつを食べる時間をつくる」
といった“ルール化”がおすすめです。
特別な場所やご飯じゃなくても、
テーブルの向きを変えてみる、マグカップをおそろいにするなど、
小さな演出でも子どもはとびきり喜びます。


ふたり時間をつくる、ちょっとした工夫

「今日はどうしてそう思ったの?」の魔法

「ママとふたりがいい」と言ってくれたときは、
返事のあとにこう聞いてみるのもいいかもしれません。

「今日はどうしてそう思ったの?」

これ、不思議なもので、娘が答える言葉に、
思いがけないヒントが詰まっていたりします。

「保育園でさみしかった」とか、
「先生に怒られちゃった」とか、
普段の会話では出てこない本音がこぼれてくることもあります。

そのひとことが聞けただけで、
「今日この子はそういう日だったんだ」
と思えると、自分の中にも余裕が生まれるんですよね。

あとで必ずね、と小さな約束を添える

もちろん、すぐにふたり時間が叶えられないときもあります。

そんなときは、

「今日はみんなで食べたいな。あとで二人でお絵描きしようか」

こんなふうに、“あとで必ず” をセットにして伝えてみてください。

我が家では、
「覚えてたよ隊員」がいて、ママの約束をチェックしに来てくれるんです。
「隊長、今日のふたり時間、ちゃんと覚えてますか?」
と娘に言われて、ドキッとすることも(笑)。

実践アイデアとしては、
「ママとの“デート”チケット」 を作って、子どもに渡しておくのも楽しいですよ。

ごはんじゃなくてもいい、ふたりだけのお散歩

その日の夕方、娘がまた言いました。

「ママと二人でお散歩に行きたい」

そのとき私は、
「あぁ、まだ気持ちは消えてなかったんだな」
と思いました。

だからこそ、今度は夫に弟をお願いして、
すぐに出かけることにしました。

見慣れた道が、特別な思い出に変わるとき

手をつないで歩く道。
いつもの近所の道が、その日はなんだかとても特別に感じました。

小さな花を見つけて「かわいいね」と言い合うだけで、
世界がふたりのものになる。
そんな気がしました。

「ママにあげる!」と渡された石が、想像よりもごつくて!
笑い合ったあの一瞬が、忘れられない思い出になりました。

子どもの笑顔に教えられた「今」の大切さ

1時間ほど歩いて、娘がふっと言ったんです。

「そろそろ帰ろっか」

その顔は、すっきりと晴れやかでした。

きっと 「ママをひとりじめできた」 という満足感に包まれていたんでしょうね。

私もまた、あの笑顔に救われました。
特別なことをしなくても、ちょっとした時間でも、
気持ちに応えるだけでこんなに心は近づくんだ——。
改めて、そう実感した時間でした。


「ママをひとりじめしたい」は、まっすぐな愛情

日常の中の小さなサインに気づいてあげよう

「ママと二人で」は、ただのワガママじゃありません。

忙しい毎日の中ではつい流してしまいがちなひとこと。
でもその裏には、
「ママ、大好きだよ」「もっと見てほしいよ」
という小さなサインが隠れています。

おもちゃの貸し借りでモメる、
お手伝いをやたらと張りきる、
弟に意地悪する——
そんな行動の中にだって、そのサインは潜んでいるかもしれません。

まずは 「今、何か伝えようとしているのかな?」 と立ち止まること。
それだけで、子どもの想いをキャッチしやすくなります。

「応えられないとき」の工夫が、安心につながる

でも、もちろん毎回すべてに応えるのは現実的ではありません。

だからこそ、“あとで必ず” の工夫が効いてくるんです。

たとえば、キッチンに 「ふたり時間カレンダー」 を貼って、
子どもと一緒に予定を書き込むようにしたら、
「今は無理だけど、ちゃんと応えるよ」
という安心感を子どもに伝えられるようになりました。

また、「二人で選んだおやつを食べる日」 など、“一緒に選ぶ楽しみ”
もふたり時間の入り口になります。


まとめ|ママと子どもの心が近づく“ふたり時間”

こんなサインは見逃さないで

  • 「ママと二人で〇〇したい」
  • やたらと甘えてくる
  • 妹や弟にちょっかいを出す
  • 「こっち見て!」が増える

それは、心がすり減っているサインかもしれません。
見逃さず、やさしく気づいてあげられたら、
それだけで子どもはほっとできるんです。

忙しい日でも、心はちゃんと届く

「ふたり時間」とは、長時間一緒に過ごすことではありません。
たとえば、5分でも10分でもいい。
その子のためだけの時間をちょっとだけ作る。

それだけで、子どもの心のコップには、じんわりと愛情が注がれていきます。
今日の小さな約束が、明日の大きな安心になりますように。

私もまだまだ日々試行錯誤中ですが、
「ママもあなたとふたりで過ごす時間がうれしいよ」と、
ちゃんと伝えながら歩いていきたいと思います。

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